10年以上も前ですが、店でヤギを販売したことがあります。
仔ヤギがとてもかわいくて意外とすぐに売れていきました。
一度だけ売れ残って3か月程店にいたことがありました。
だいぶ大きくなってきちゃったので、このままではかわいそうなのでこちらから売り込みに行こうと思いました。
広い原っぱで草を自由に食べての生活が本来のヤギの幸せなので。
早くそうしてあげたいと思いました。
ヤギに興味があるとうわさで聞いていたある幼稚園に聞いてみました。
トントン拍子で決まり、さっそく明日にでも欲しいと言う事になりました。
「じゃ、明日10時につれてきます」と。
当日10時に園の駐車場に到着。
何やら園の入り口当たりに人だかりが。
表立つのが苦手な僕は嫌な予感を感じ騒がれる前にさっと渡してきちゃおうと、ヤギを連れて小走りに向かいました。
入る寸前に先生が慌てて出てきて「ちょっと待ってください!」と、しばし待機。
そして、「ではどうぞー!」と。
腹を決めましたが園児全員整列による大歓迎とヤギを連れた僕の大入場です。
垂れ幕まで用意して。
まーでも確かにそうですよね~。
園にヤギがやって来るんですから。
昨日来ることが決まってから教室は大騒ぎだったんだろうな。
みんなで垂れ幕を作って、ポンポンまで用意して。
入場の流れを練習して。
今思うと、さっと置いてこようとした未熟な僕を反省します。
子供たちにとっては大事件ですよね。
ママさん達もそれに立ち会おうと集まってきてたんです。
あんなに喜んでもらえて有難いのと、それに対する僕の意識の低さと。
なんだか甘酸っぱく切ない良い思い出です。
もしまたこんな時があればできる限り盛り上がろうと、思う所存です。